コラム

2011年度 「教育新生に向けた改革」

コラム「教育新生に向けた改革」は豊橋創造大学大学院の各教授により、
時代の変革をテーマに、中部経済新聞にて連載しています。毎月第2水曜日に掲載!

vol10. 日常生活を取り戻すケア
看護からできる被災者支援

  本年、3月11日に発生した東日本大震災は未曾有・想定外といった言葉で表現され、私たちが今まで経験したことがない大被害をもたらしました。災害は瞬時に多くの人々の生命と健康を著しく脅かし、健康に対する安全と安心を守る社会システム全体に大きな問題を投げかけております。

 そして復興に向けた人々の希望に大きな陰をおとします。保健医療分野に従事しているものにとっては、防災や危機管理、災害直後から長期に至る保健医療活動は最も重要な課題であります。

 看護はこのような災害に対応できる看護教育として、1995年に起きた阪神・淡路大震災を契機に「災害看護学」の学問的構築の取り組みの必要性が確認され、看護の継時的側面から構造化、体系化されようとしている。

 発災から半年が経ち、今、被災された万々に必要なのは気持ちに寄り添ったかたちをはじめとする継続的な心のケアが重要な段階にあるといえます。それは、心身の機能の維持・向上に向けた適切で具体的な援助であり、このことは誰にでも約束された「日常生活」という営みが明日にわたって守られることと思われます。ひとりの個人として、その方を囲む家族、またその家族が所属していたコミュニティ・社会の各レベルにおいて、心身の健やかさを糧に希望に満ちた「日常生活」の営みを保証するための組織的は取り組みの大切さを物語っています。

 看護基礎教育に携わるものとして、当看護学科では、被災者の目線に合わせた災害時に対応できるような看護職の育成をめざし、「ゼミナール」、「災害看護学」等で基本的な理解を学習します。また、「総合看護学実習」の中で、実際の被災地の現状を自分の目を通して体験できるような取り組みをして計画しております。(掲載写真は学生中心のプロジェクトチーム「地域老人保健施設においての救命救急法紹介シーン」です。

 最後に1日も早く被災地の皆様方にとって平穏な日常生活ができるよう復興への道が開けることを祈念しております。

教授 森田 せつ子

専門:成育看護論/母性看護学・助産学

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