コラム

2011年度 「教育新生に向けた改革」

コラム「教育新生に向けた改革」は豊橋創造大学大学院の各教授により、
時代の変革をテーマに、中部経済新聞にて連載しています。毎月第2水曜日に掲載!

vol8. 育成はアウトプット重視で 高等教育における原点回帰

 この叩年来、学部・学科の名称変更が日常茶飯事になったのは、高等教育の分野に於いても他分野同様に、米国流の後追い姿の日本を如実に示している現象である。然し、この風潮も、近年になって名称の"先祖返り"、"原点回帰"、の現象が見られる様になり、此れを"正常化への回帰"として捉える事が出来る。

 一般に、学部・学科名称に就いては、基本理論や要素技術を主体として命名された名称の変化は基本的に少なく、応用面の名称を付された学部・学斜に名称変化の軌跡を辿れるという特徴がある。特に、新しい理論や技術が創出され、社会全体が此れ等の理論や技術を積極的に容認し、制度として対応する場合がそれである。

高等教育機関が社会基盤を形成する人材の育成機関であり、提供機関であるとすれば、教育内容は、基本的に、研究・教育機関、産業界、学界、官界等受け入れ機関である組織にマッチする人材か柔軟に対応出来る人材育成をする事が好ましい。換言すれば、大学を良くする為には、インプットよりプロセスとアウ卜プットを高め、受け入れ機関のニーズに柔軟に対応させなければならないと云う事である。潜在的には、玉石混交の入学者を教育と云うプロセスを通して磨き、伸ばし、送出(アウトプット)す。それ故、アウトプットは教育の質と共に受け入れ機関である社会組織の要請にフィットしなければならない。その手始めとして、大学院の教員資質の再評価、機器設備の再検討等を変化の必須条件として組織化すべきである。此の体制の確立無くして、大学院の進歩は期待できないし、明日も無い。

 翻って、大学院を当該地域の頭脳集団であり、研究集団であるとすれば、大学院は地域社会共生型であり、そのミッションは地域社会貢献型であり、就中、地域産業振興貢献型でなければならない。単一大学院はもとより、地域大学院連合体として、"地域振興政策百年の計"を地域住民並びに地方行政と共に計画、実施し、支援し、実行する事が今後の大きな方向性の一つとなろう。此処にこそ、地域社会における大学院の基本的な存在意義があるからである。先ずは、初めの第一歩を期待したいものである。

客員教授工学博士 唐澤 豊

2011年度一覧に戻る

もっとSOZOを知ろう。SOZOとつながろう。

PAGE TOP