コラム

2012年度 「産業界の改革に向けた提言」

コラム「産業界の改革に向けた提言」は豊橋創造大学大学院の各教授により、
時代の変革をテーマに、中部経済新聞にて連載しています。毎月第2水曜日に掲載!

Vol8. 決定をする前に必要な事

組織を活性化するためには集団の凝集性(組織への帰属度)や相互作用を変化させる事が有効である。例えぱ組織として1CTを利用し相互作用を増加させる事ができれば、組織を活性化できる。ただし、活性化して組織全体のレベルが上がった場合、相互作用の更なる改善等が常に必要になる。また、組織が変化する場合、構成員の多様性や構成員同士の非線形な結合から組織システムがカオス現象と呼ばれる複雑な振動をするので注意が必要である。

さて、個人あるいは組織は相互作用により情報を得て活動するが、前提となる個々の決定は正しくされているだろうか。問題や対応策あるいは選択肢が明確であれば、決定も正しいものになる。しかし、明確と思われる問題や選択肢は本当に明確なのであろうか。選択肢自体を熟慮しない決定は当然良い結果を生まない。また、構成員個々は自身の決定行動によって満足度が左右される。基となる選択肢の選定は慎重にされるべきである。

今回は構成員個々の決定スキルではなく、組織の選択肢の選定と決定について述べる。組織における選択肢の選定には、やはりミーティングが重要となる。多数決ではなくコンセンサスが得られるように行うタイプの会議である。また、選択肢もある種のアイディアなので、発想法としてブレーンストーミングが有効である。ブレーンストーミングは上手くいかない印象があるかもしれないが、事前の状況情報共有やメンバー個々の事前準備の不備や手法への不理解等が失敗の原因となる場合が多い。

アイディアの整理法としてはKJ法に始まりマインドマップ等の思考の空間的な配置や広がりを重視する手法が共通認識のためにも有用である。箇条書きや論理的な記述は、発想や思考を制限してしまうため選択肢の選定の初期には不適切である。箇条書きは、選択肢が選定された後の決定段階で用いられるが、それは我々が一般に多数の選択肢から合理的な選択を出来ないからだけである。

繰り返すが、決定をするためには選択肢そのものの選定を十分に熟慮することが最も重要である。

教授 今井 正文

専門:経営システム工学

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