コラム
2013年度 「能力開発の再構築」
コラム「能力開発の再構築」は豊橋創造大学大学院の各教授により、
時代の変革をテーマに、中部経済新聞にて連載しています。毎月第2水曜日に掲載!
vol1. 問われるオペレーション力とマネジメント力
今日本の製造業は、様々な課題に直面している。中国、インドをはじめとする労働・消費市場の台頭により、日本の製造業の状況は、従来の延長線にとらわれない視点と方法が要請される。本稿では、これまで日本の製造業の強みといわれていたオペレーション力とマネジメント力を強化する視点を再認識し、これまでの方法論を確実に徹底することの重要性を指摘したい。
製造職場では、オペレーションとしてさまざまな業務を行っているが、当然どの業務にも目的がある。業務そのものが目的ではなく、何かを実現するために業務を行うのである。その実現したい何かが目的にあたる。すなわち、業務は目的と手段で構成されており、この目的が特定の組織あるいは個人に与えられた場合、それを通常「役割」といい、手段を「業務」、手段の実行を「業務を行う」という。目的にかない(合目的性の保証)、さらに効率の良い(生産性の保証)業務を行うためには、役割を的確に認識すること(目的)、役割を果たせるように業務を計画すること、的確に業務を遂行すること(実行)が求められる。
したがって、オペレーションの業務を果たすためには、オペレーションで期待されるもの、すなわちオペレーションをマネジメントするために果たすべき役割を明確に認識しなければならない。そして、現在行っている業務を、役割が果たせるように改善していかなければならない。さらに改善されたその業務が、効率的に行われる必要がある。
また、現実の業務は、めまぐるしく変化する状況に置かれている。そうした状況に適した臨機応変な業務の配分・組み合わせを行うことも求められる。また一方では、オペレーションでのルーチン業務に精通するにとどまらず、将来の状況に対応すべく、役割と業務も改革していかなければならない。そのためにも、役割を再検討し、さらに役割を果たすための的確な問題解決を可能とする技術と、的確なコミュニケーションを可能とする技術を磨く徹底的なトレーニングがこれまで以上に要求される。
教授 佐藤 勝尚